租税は理論が重いが、結局は計算だよね

 租税の問題は理論問題の比重が意外と馬鹿にならない。TACの答練だけがそうなのかは知らないが、問題数が少ない(記述する欄が少ない)ので1箇所の解答欄に割り振られる点数が大きいのだ。それに対して計算量が多く解答箇所も多い法人税の計算問題は、どれだけ複雑な処理の計算であろうと1点程度しか振られていないパターンが多い。

 理論問題の比重が重いと理論対策が大変だと感じてしまうが、租税の理論問題はあまり理論的な記述は求められないので実は簡単である。ほとんど計算での処理さえ分かっていれば、後は条文を探し出すのが大変なくらいで何とかなってしまう問題が多い。むしろほとんどそうだと言ってもいいのではないだろうか。

 私は理論対策テキストなどほとんど読んでいない。読んだところで出たためしがないがないからだ。出たためしがないというのは言いすぎだが、計算処理が分かっていれば対処できる理論問題の方が確実に多い。しかもそんなに難しくない基本的な計算レベルの話が多い。

 場合によっては消費税の計算問題の方が難しいことさえある。そもそも税法は解釈の余地がないのだから、理論的な背景よりも計算をどうするかを知っていることの方が重要なのだ。

 だから理論的な背景といっても覚えるよりは計算を抑えることこそが重要なのだ。理論対策テキストを覚える時間があれば、基礎マスターのテキストに戻って所得税の計算覚える方が効率がいいと思う。

 もっとも、TACの答練だからそうなのかもしれない。本試験では意味の分からない理論的な問題が出題されるかもしれない。でもそんな問題が出たらきっと没問だろうから差はつかないんじゃなかろうか。