採用情報が徐々に出てきた

 大手監査法人の採用スケジュールが発表されている。

 私はどうも勘違いしていたが、本格的な採用活動は論文試験終わってからはじまるようだ。普通に考えてみれば当たり前で、なぜ短答式が終わった後から始まると思っていたのか不思議である。短答式が終わってからあるのは単に説明会レベルのもののようだ。

 試験に合格できても就職できなければ意味がない。金融庁は一般企業への就職も勧めているが、ぶっちゃけた話一般企業に就職するのであれば会計士試験に合格したという肩書きは意味がないと思う。私のように会社を辞めて受験に専念しているような人間であれば、会計士試験合格にかけた時間分就職に不利である(年齢的な意味で)。

 そもそも就職後公認会計士に登録できるような条件の一般企業が日本にどれだけあるのかという話である。大体、公認会計士になるために実務補修を受ける必要があるが、一般の企業でそれを許せるような余裕があるとは思えない(勤務時間的な意味で)。

 そんなわけで試験合格者の大半が監査法人に就職するわけであるが、監査法人監査法人で人手があまり気味のような気がする。人手不足ならば試験に合格したけど就職できませんでしたという人間が何百人も出てくるはずがないだろう。もっともその人との相性という問題が絡むであろうから一概には言えないだろうけれども。

 そして本題に戻るが、要は「狭き門を突破したと思ったら用意されてる椅子が少なかった。何を言っているのか分からねーと思うが、俺もどうなっているか分からない(AA略」という状態なわけである。もはや公認会計士試験の合格はふるいにすらなってないような状態だろう。だから監査法人でさらにふるいにかけられる。

 「面接なんて俺のありのままを伝えて、後は相手先に合うかどうかの話だ」なんて、その程度に就職活動のことを考えていた。しかしその認識はあまかったようだ。これは個別面接までいけばそうなのだろうけれども、そこにたどり着くまでにいろいろとハードルが用意されている。考えてみれば当たり前ではあるが、私の中では公認会計士試験の合格の後だから、VIP待遇に近いイメージがあったのである。言葉が適切かどうかはともかくとして。当然のように個別面接でふるいにかけるんだと思っていた。

 しかし、大手だとそんなこと言っていられないわけである。集団面接、小論文。それらを使ってふるいにかける。すなわち、論文試験合格後に何の準備も出来ないまま、もう一度論文試験を受けるみたいなイメージである。これは人間性でなんとかなるものではなく、何らかの対策が必要なことだろう。

 ぶっちゃけた話、いかに人間性が高かろうが仕事をする能力があろうが、見せ方一つを間違うだけでドロップアウトしてしまうのだ。あれだけ時間をかけてせっかく試験に合格したというのに、ちょっとの失敗で就職できませんでした、なんて洒落にならない。

 まるで論文試験に合格することが当然のように語っているが、ぶっちゃけ私は論文試験よりこの就職活動の方が怖い。論文試験は既に3年かけて準備しているのに、就職活動に関してはストックがゼロである。最終的には監査法人に就職するのが目的なのだから、論文試験に合格しなければならないのは当然だが、その先の就職についてもそれなりの考え方をもっておかなければならないと思う。

 と言うか私は集団面接が苦手なのだ。苦手とというかあれの存在意義が分からない。結局ジャストアピールができるかどうかにかかっている気がしてならないからだ。なんか「うまいこと」を言って面接官の印象に残るためのものというイメージがある。まぁ実際は適切な受け答えと、説得力をもたせた話の内容であって、かっこよく聞こえることとか笑いをとるとかそういう「うまいこと」ではないだろうけれども。

 そういうわけで、私はそれなりに気心の知れている論文試験より、得体の知れない集団面接に注意しないといけないのかもしれないなんて思ったわけである。もっとも、ここで浮気をして本命の論文試験にそっぽ向かれたのでは話にならないが。