暗記にもいろいろある
実は本当に暗記しないとどうしようもないことというのは意外に少ないのではないかと思う。答えを理論的に導き出せたり、似たようなことから連想して思い出すことができたりすることは意外に多い。
覚えていないとどうにもならないことのみを暗記するようにすれば、暗記しなくてはいけない量が少なくてすむ。
覚えなくてはならないことにもいろいろある。例えば理論的な背景を知っていれば導き出せる答えなんだけど、それをやろうとするとすさまじく遠回りになってしまうから覚えた方が早いことだったり。例えば理論的背景を理解することがものすごく労力がかかるために、とにかく覚えてしまう方が労力が少ないことだったり。
私は基本的には理論から入る人である。これはこうする、あれはああするとか一つ一つ覚えられる人は尊敬してしまう。私は面倒くさくてできない。そんなことをするくらいなら、理論を理解しておいてそこから導き出すことを選ぶ。
だから逆に覚えてしまった方が早いことでも理論的に理解しようとして無駄な労力を費やすことがある。また、ものすごい細かいことを聞かれることに弱い、大まかな理解しかしないので。
だから何かを覚える際に、それが暗記しなければならないことなのかどうかを考えてみる。他の要素から連想できるものであれば暗記しない。企業法でいえば、六法に載っていることは暗記しない。そんなことよりは趣旨を覚える。趣旨でも考えて導き出せるようなことは覚えない(株主総会の特別決議が要求されるのは株主への影響が大きいからとか)。
その代わりに覚えてないとどうしようもないことを暗記する(例えば自己株式取得の弊害とか)。それができれば、暗記しておいた方が処理が早くなることを暗記していく。例えば六法に載っていることではあるけれども、一箇所にまとまっていないこと(議決権が制限される場合)とかを覚えていく。
要はなんでもかんでも覚えようとせず、本当に覚えないといけないことと省けることを区別して対処するのが肝心だと私は思う。